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2009年10月

22日

Blue Dream

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親友が死んだ。最も死ななそうだった、最も強かった親友が死んだ。ワタシは知らせを聞くと、下を向いたまま動けなくなり、横に倒れて、顔を覆って、息ができない。喉と眉間から、時々、がああああああ、という音がした。一度だけ、ぴいいい、という音もした。

しばらくして、動いた。手をのばしてくる、たくさんの人々を踏みつけて、蹴飛ばして、かきわけて、親友のもとに向かった。誰かが「気を強く」「進まなければならない」「がんばれ」「こっちだよ」と耳元で言った。その人の顔を、見もせずに叩きやった。ビターンとやったつもりが、グニュっとなった。たくさんの人々は、すぐに諦めて、一斉にあちらを向いた。

ワタシは、人々の足元に横たわって、遥か下の方にいる親友の手をとった。すると親友は笑って、声を出さずに「ごめん」と言いました。「いいよいいよ」と応えてワタシは、親友を連れ出したのです。

2人でどこまででも行きました。人々のいない方へ、いない方へ、行きました。見つかりそうになると、隠れました。たとえば、巨大なピンクの看板の真下に立ち止まって、首を90度くらい上に傾けて、スパのメニューを長い間眺めました。たとえば、細い暗い路地裏で、猫とたたずみながら、表の方の光を長い間眺めました。たとえば、上も下も青ーい場所にも長い間居りました。

ワタシが話すと、たしか親友は、声を出さずに「気を強く」とか言ってきた人の真似をして、げはげはと笑っていた。声を出さずに「進まなければならない」「がんばれ」「こっちだよ」ぎゃはははは。と笑っていた。ずっと。

くくくくく。
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2009年10月

21日

Red Sweet

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赤い火。甘い匂い。むせそうに。息を吸う。甘い。吸う。甘い。吸う。吸う。吸う。甘ーい。はき忘れた。ぶはあ。頭痛い。お店のカウンターです。隣にママ。小説を小声で読んでいるママ。ヒソヒソヒソヒソヒソヒソ。ジャズの流れる。火も揺れる。ワタシも。突っ伏した。

そのまま。外でマラカス。きゃあ。誰かくるかしら。わははは。目の前に赤いバラ。赤ワイン。誰もこないかしら。ららー。ママが立った。ふわあ。甘いなあ。眠りそうに赤い。ユリエちゃん恋人が迎えにきたよ。それは大変ちょっと待って。ママが戻った。違う、これは恋人じゃない、トドです。なにをいうの、あなたの恋人、トドよ。えー。えーーー。

赤い火が消えそう。しゅぼ。消えた。吸う。甘くない。吸う。甘くない。小説を小声で読んでいるママ。ヒソヒソヒソヒソヒソヒソ。ジャズの流れる。豆を食べはじめた。ボリボリボリボリ。ヒソヒソヒソヒソ。ボリボリボリボリ。ヒソヒソヒソヒソ。ボリボリヒソヒソボリボリヒソヒソボリボリボリ。ふわあ。ユリエちゃん着替えていいよ。はあい。急に忙しい。バタバタバタ。バタバタバタ。お疲れさまです。ガチャ。ガチャ。

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